平成16酒造年度となるこの冬の造りでは、昨年の台風被害の影響もあって全国的に原料米の整粒歩合が悪いうえに、胴割れも多く、兵庫県産《山田錦》については過去最悪の品質とも不安視されていました。しかし、各蔵元の努力と永年の研鑽で、例年に比べても遜色のない品質となったようです。
出品酒全体は、昨年より30点少ない1,019点でしたが、「山田錦」以外の原料米での出品は、昨年よりも27点も増え、また、各地域・各蔵元での酵母の選択とも相まって、個性化が一段と進んだようです。香りは穏やかで爽やかなタイプから、華やかで煌びやかなタイプまで。味わいもスッキリとした淡麗タイプからコッテリとした濃醇タイプまで、幅広く多様に揃いました。
*審査結果の公式な総評は、独立行政法人酒類総合研究所のサイト上に掲載されていますので、ご参照ください。
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