第1回
6月
ひでよし じゅんまいぎんじょう《あきたこうぼ IYAP-3 しこみ》
[秋田県大仙市]
720ml 瓶貯蔵
「静岡酵母」の登場で全国各地で酵母開発の機運が高まり、次に注目を集めたのは秋田県でした。秋田県での清酒酵母の歴史は、昭和5年に新政酒造で発見された「きょうかい6号酵母」が有名です。もともと吟醸づくりに熱心な風土だったこともあって、平成2年に「秋田流花酵母」が誕生しました。バナナの香りに完熟リンゴの香りを合わせたような甘やかな香りを生むこの酵母で、翌3年の全国新酒鑑評会で25蔵が金賞を受賞、都道府県別では全国一の快挙をなしとげました。この酵母は現在「きょうかい1501号」としても知られています。
秋田での酵母開発は現在でも活発です。そのなかで注目されるのが秋田県立大学による酵母開発で、この最新技術によって「秋田流花酵母」をもとに、穏やかな香りでキレのある味わいに改良したのが「秋田酵母 IYAPU-3」。今回はこの「IYAPU-3」を使用し、秋田県生まれの酒米「秋田酒こまち」を大吟醸規格の48%まで精米した純米吟醸酒をお届けします。キメ細やかな味わいをお楽しみください。
蔵元について 創業/元禄2年(1689年)
奥羽山脈からもたらされる清らかな伏流水に恵まれた日本有数の米どころである仙北平野。そこで昔ながらの手間を惜しまない酒造りを守り続け、300有余年の歴史を刻む蔵元が『秀よし』です。蔵元に伝わる「元禄時代以来酒造伝記録」は、脈々と受け継がれる酒造りへの思いを象徴しています。