日本名門酒会

夏の爽やか頒布会2021 酒蔵水紀行


第2回
7月

はくばにしき じゅんまいぎんじょうしゅ

白馬錦 純米吟醸酒

[長野県大町市]


北アルプスからの水豊かな安曇野の、深水栽培「美山錦」を使った純米吟醸

720ml
720mlコース

瓶貯蔵酒

  • 【予定値】
  • 原料米/美山錦(長野県)
  • 精米歩合/55%
  • 仕込水/居谷里湿原の湧水
  • 酵母/きょうかい1801号・1901号
  • アルコール度/15度
  • 日本酒度/±0
  • 酸度/1.4
  • アミノ酸度/1.6
  • 杜氏/松浦宏行(小谷杜氏)

お酒について

原料米は地元の農家が、米粒一粒一粒の充実を図るために「深水栽培」で育てた「美山錦」を使用しました。深水栽培とは、田んぼに20㎝程度まで深く水を張って、異常気象から稲を守り、茎を強くして倒伏しにくくし、さらに雑草も生えにくくする栽培法ですが、水が豊かな安曇野ならではの農法といえます。55%精米の純米吟醸酒を瓶詰め時に加熱し、急冷して充填した瓶貯蔵酒です。フレッシュな香味をお届けします。


「白馬錦」蔵元 明治39年(1906年)創業

蔵元について長野県の中西部に位置する大町市は、北アルプスから流れ出た梓川、高瀬川などが形成した扇状地・安曇野の北端にあります。また、立山黒部アルペンルートの長野県側の玄関口としても有名です。

大町市は、海のない信州に新潟県から貴重な塩が運ばれた「塩の道」が通ることでも知られています。

大町市の中心街にある『白馬錦』の蔵元の標高は725m。代々、北アルプスの豊か水と、安曇野の米を使った酒を醸してきましたが、近年では、農業後継者の減少に歯止めを掛けようと、地元農家と協力し合って休耕田を利用した原料米の栽培や、七倉ダムのトンネルを利用してお酒を熟成させた商品づくりなども行っています。


松浦杜氏(左)と薄井社長(右)

居谷里湿原の湧水


リュウキンカ咲く居谷里湿原

黒沢映画「夢」に登場した水車小屋でも有名な安曇野は、ワサビの栽培でも知られる北アルプスの水が豊かに潤す高原です。大町市は水道の蛇口を開けば、自然の湧水が出てくるという信じられないような街です。当然のことながら、大町市には浄水場がありません。山々から湧く水が水道水として各家庭に送られているのです。

一般的な井戸水よりも良質な水道水に恵まれた『白馬錦』の蔵元では、創業当時から市の北部に位置する「仁科三湖」の源流である居谷里(いやり)湿原の湧水が使用されています。

醸造元/(株)薄井商店