日本名門酒会

夏の爽やか頒布会2021 酒蔵水紀行


第1回
6月

くものい じゅんまいしゅ

雲乃井 純米酒

[福井県福井市]


九頭竜川流れる福井平野の蔵元の、「九頭竜」で醸した中取り純米酒

720ml
720mlコース

生貯蔵酒

  • 【予定値】
  • 原料米/九頭竜(福井県)
  • 精米歩合/70%
  • 仕込水/九頭竜川の伏流水
  • 酵母/FK-802
  • アルコール度/15度
  • 日本酒度/未定
  • 酸度/未定
  • アミノ酸度/未定
  • 杜氏/吉田和正(蔵元杜氏)

お酒について原料米は、福井県特産の酒造好適米。その名も「九頭竜」です。酵母は令和元年に福井県で開発された福井酵母「FK-802」を用い400キロ仕込みの小仕込で丁寧に発酵管理を行いました。発酵が終わった醪は伝統的な槽で搾り、最初に出てくる粗い「あらばしり」と、最後に出てくる雑味の多い「責め」を除いた「中取り」だけを瓶詰めしてお届けします。軽快でフレッシュな香味と、上品な余韻をお楽しみください。


「雲乃井」蔵元 明治4年(1871年)創業

蔵元について福井県は、北東部を越前地方、または嶺北地方と呼び、南西部を若狭地方、または嶺南地方といいます。若狭湾に面して細長い若狭地方とは対照的に、三方を山々に取り囲まれた越前地方には、山々から流れ出た幾筋もの河川が網の目のように流れ、九頭竜川に集まり、日本海へと注ぎます。

有史以来何度も氾濫を繰り返してきた九頭竜川は、山間部の肥沃な土砂を福井平野に運びました。その結果、福井平野は北陸有数の米どころとなりました。

『雲乃井』の蔵元は九頭竜川の河口に近い、福井市西部の丘陵地にあります。代々豪農であった吉田家7代目が年貢米での酒造りを始めたといいます。現在では10代目の蔵元自ら杜氏として、手間のかかる麹蓋による麹造りと、ひと仕込み1トン以下の小仕込、伝統的な槽搾りによる酒造りを守っています。


吉田社長

九頭竜川の伏流水


日本海に注ぐ九頭竜川

九頭竜川(くずりゅうがわ)の名前の由来は、頭が9つある黒龍伝説です。6世紀初め頃に即位したとされる継体天皇は、なんとこの地方の出身。九頭竜川の治水工事に努め、暴れ川を鎮めるために、黒龍大明神を祀ったことに由来するともいわれます。川を竜に例えたのは古代の神話にもよく登場しますが、かつての九頭竜川もそのひとつといえそうです。

丘陵地にある『雲乃井』の蔵元では、150mの深井戸から汲み上げた、九頭竜川水系の伏流水を仕込水として使用しています。この水は適度なミネラル分がある中軟水です。

醸造元/(株)吉田金右衛門商店