
とよのあき じゅんまいしゅ
豊の秋 純米酒
[島根県松江市]
〜 知られざる松江の面影 〜
小泉八雲
城下町・松江が育んだ小泉八雲の文学と『豊の秋』
神話の国、島根県の県都・松江市は、茶人でもあった江戸時代の名君、第7代藩主・松平治郷(号・不昧)公の影響で、茶道が盛んで、和菓子屋も多い風情漂う城下町です。
そんな松江をこよなく愛したのが、明治時代に米国のジャーナリストとして来日し、後に英語教師となったギリシャ人ラフカディオ・ハーンこと、小泉八雲です。八雲の姓は、妻・セツの苗字を取り、名前は出雲(現在の島根県東部)の枕詞である「八雲立つ」から取ったといわれています。八雲は日本で教鞭をとりながら、日本の伝説や文化に興味を持ち、まだ、欧米に馴染みのなかった日本という東洋の小さな国の習俗を著書「知られざる日本」で紹介し、伝説や怪綺談を収集した「怪談」なども出版しました。
八雲の曾孫で松江在住の小泉凡氏は、県立大学で教鞭をとる民俗学者です。小泉凡氏と親交のある『豊の秋』蔵元は、『松江づくし』という商品を発売するに当たって、小泉凡氏に字を書いてもらい、八雲の写真とともにラベルに使用しています。
その昔、魚町と呼ばれた界隈で、酢の醸造や料亭を営んでいたという蔵元本店の敷地内には、豊秋庵という茶室や、松平不昧公が藩の財政立て直しのために奨励したロウソク作りの役所・木実方(きのみかた)から移築して日本酒の貯蔵庫として使用していた土蔵が、松江市登録の歴史的建造物として現存しています。
(写真左)蔵の正面 (写真右)米田則雄社長(4代目)
米田酒造(株) 明治29年(1896年)創業