
ごきょう きもとじゅんまいしゅ
五橋 生酛純米酒
[山口県岩国市]
〜 錦上添花 〜
桜が満開の頃の錦帯橋
戦後すぐに一躍脚光を浴びた『五橋』、名杜氏と高品質米でさらなる人気銘柄に
『五橋』の蔵元が、一躍脚光を浴びたのは戦後間もない昭和22年(1947年)の全国新酒鑑評会と、今はない全国清酒品評会でした。この年、春に開催された全国新酒鑑評会で『五橋』は全国1位の評価を受け、秋に行われた全国清酒品評会でも全国2位となり、当時の慣例に従って、宮内庁への献上酒の栄誉に輝きました。
これをきっかけに、山口県においては『五橋』は不動の地位を確立しました。『五橋』の名を全国に轟かせた名杜氏・久次義夫氏から、その愛弟子・吉永達夫氏と続き、さらにその愛弟子である仲間史彦杜氏は、ユニークな発想で全国的にも注目される存在です。
「"酒屋の米知らず" ではいけない」という言葉が口癖だった先代の蔵元・酒井佑氏は、近隣の篤農家の「酒米をつくりたい」という思いを受けて、平成8年(1996年)、本格的な契約栽培をスタートしました。加えて自社の精米所を契約栽培の田んぼの傍らに新設し、契約栽培農家に精米をお願いする形態を整えました。米の出来不出来は精米時にも確認できるからです。それによって農家は、来年はもっといい米を作ろう、と考えるようになるというわけです。さらに、蔵元は農家ごとに収穫した米の評価会を催し、優れた米の栽培者を表彰する制度も設けました。
優秀な杜氏、高品質な原料米に加え、積極的な設備投資も行い、全国的な『五橋』の人気はうなぎ登りとなっています。
(写真左)蔵の正面 (写真右)酒井秀希社長(6代目)
酒井酒造(株) 明治4年(1871年)創業