日本名門酒会

秋の純米酒頒布会 2021『酒蔵夜ばなし』


第4回1月

てんじゅ じゅんまいしゅ

天寿 純米酒

[秋田県由利本荘市]


1800ml 720ml
1.8Lコース 720mlコース

R2BY 熟成酒(瓶貯蔵)

〜 鳥海山麓に香る花酵母 〜


鳥海山・八島口

鳥海山麓の良質米の産地で、花酵母を使用して香り高い酒を生む『天寿』

秋田と山形の県境。日本海に優美な山容を映す「影鳥海」で知られる東北第二の高山・鳥海山(2,236m)は、海から急激にそそり立つ単独峰です。その頂上から直線で北北東に約17kmの山麓の街・矢島町が『天寿』の故郷です。

矢島町は、秋田三大河川のひとつで鳥海山を水源とする子吉川中流域の街。米どころ秋田でも屈指の良質米の産地です。小さく蛇行しながら北北西に向かって、ほぼ一直線に流れる子吉川の流域沿いには、細長い平野が続きます。その平野の背後には山々が連なるため、水利はもちろん、冷たい北風を防ぎつつも適度な風が吹き抜ける、稲作の理想的な条件を備えています。

『天寿』の蔵元では、昭和58年(1983年)から蔵人と近隣の農家による「天寿酒米研究会」という酒米の契約栽培グループを立ち上げ、寒冷地に適した酒造好適米《美山錦》などの栽培を続けてきました。

さらに、現在の蔵元社長である大井健史氏は、醸造科で有名な東京農業大学の出身。母校の恩師・中田久保教授が分離法を開発した、天然の花酵母を使用して、香り高い日本酒造りに成功した最初の蔵元といえます。大井社長は東京農業大学に設立された「東京農業大学花酵母研究会」の初代会長でした。現在、東京農業大学の花酵母は14種類に及びますが、メインは何といっても撫子の花から取った「ナデシコ酵母(ND-4)」。華やかな洋ナシを思わせる香りが特長です。


(写真左)蔵の正面 (写真右)大井健史社長(7代目)
天寿酒造(株) 天保元年(1830年)創業

お酒について
数々の受賞歴を誇る商品と同スペック、花酵母を使用した吟醸タイプの純米酒

天寿酒米研究会の農家が、鳥海山の雪解け水が潤す水田で作付けした酒造好適米《美山錦》を精米歩合60%まで磨き、鳥海山の伏流水と、東京農業大学開発の「ナデシコ酵母」で醸した純米酒をお届けします。

このお酒は、東京で行われた「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2019」で最高金賞、パリで開催された「クラマスター2020」でプラチナ賞受賞、ロンドンで行われた「インターナショナル・ワインチャレンジ2020」で金賞受賞、パリで行われた「フェミナリーズ世界ワインコンクール2021」で金賞受賞など、内外の市販酒コンテストにおいて数々の受賞歴を誇る、蔵元が最も自信を持つ商品と同スペックの純米酒です。しかも、瓶詰めのまま8℃の冷蔵庫で10ヵ月熟成させました。純米吟醸といっても遜色のない芳香、ほどよい酸味と旨味、甘やかでまろやかな口あたりは、豊醇な食中酒として、冷やでもぬる燗でもおすすめです。

  • 【分析値】
  • [原料米]美山錦(秋田県産)
  • [精米歩合]掛米60%・麹米60%
  • [酒母]普通速醸酛
  • [酵母]なでしこ酵母(ND-4)
  • [アルコール度]15度
  • [日本酒度]+2.0
  • [酸度]1.3
  • [アミノ酸度]1.2
  • [杜氏]一関 陽介(山内杜氏)

醸造元/天寿酒造(株)