立春蔵元通信
from 一ノ蔵 熊谷製造部長
2006.1.10

◆仕込みの予定
・もと立て:平成17年12月25日 
・添仕込:平成18年1月8日
・留仕込:平成18年1月11日
・上槽:平成18年2月4日 立春当日午前0時よりふな掛け。
《 酒質 》
・原料米:特別栽培米 蔵の華(地元契約栽培、減農薬、有機肥料栽培)
・精米歩合:50%(自家精米)
・甑、小箱麹、速醸酒母による、手造り特別純米原酒。一ノ蔵酵母使用
・すっきりとして、香穏やかな純吟造りの特別純米酒

◆造りの現場から
 凛とした立春の朝にふさわしい、すっきりとしてふくらみのある香り穏やかな酒を目標に、吟醸もろみに近い低温長期型もろみでの寒造り。軽やかでほのかな甘味、旨みを感じられる飲み心地の良い純米酒を目指しています。立春当日の早朝に上槽へもっていきますが、これは熟練した杜氏、蔵人の技術でも容易なことではなく、槽掛けまで気を抜けない日々が続きます。

◆メッセージ&蔵元近況
 一ノ蔵の酒造りは9月より始まり、年末までに200本以上のもろみが立っています。12月からは大吟醸酒の酒母仕込みも始まり、寒仕込みの最盛期を迎えています。この冬は例年に無く厳しく、一面雪に覆われる日をもう何度も迎えています。
 「一ノ蔵 立春朝搾り」では、お米、造りにこだわった手造りの祝い酒をお届けするため、地元松山町の契約農家での環境保全型農法による宮城県産酒造好適米「蔵の華」の栽培、自社精米所での丁寧な精米作業、蔵人の手作業による甑取り、麹造り、酒母仕込みと、暮れまでには準備も万端整い、新年を迎えもろみ仕込みに取り掛かっております。都合よく寒造りにうってつけな寒冷な気候が続き、今後のもろみ造りに期待が掛かります。
 2月4日午前0時にふな掛けできるよう、もろみの御守りが大変ですが、立派な祝い酒に仕上げるべくこれから1ヶ月間、杜氏たち蔵人は、もろみの顔を観、呟きに耳を澄ませる真剣勝負の日々を楽しみにしています。

2月4日をお楽しみに!

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