日本名門酒会 蔵元紹介

蔵の概要

環境

環境

コバルトブルーの海が広がる奄美は亜熱帯の島。

鹿児島から南西へ380km、沖縄との中間に浮かぶ奄美大島は亜熱帯の島。温暖多湿で年間降雨量も多く、深い山々やコバルトブルーの海など、手つかずの自然が残っています。国の天然記念物のアマミノクロウサギ、リュウキュウアユ、ルリカケスといった珍しい動植物も生息し、その美しい自然と独特の文化に触れに、国内外から多くの人々が訪れます。海上交通の要所であった奄美諸島は、古くから南方物産の交流拠点として栄え、15世紀に琉球王朝、16世紀に薩摩藩、戦後にアメリカの統治を受けるなど複雑な歴史を辿り、周辺からの文化的影響を受けながら独自の文化を育んできました。大島紬や黒糖焼酎もその一つ。蔵は奄美大島の中心・奄美市の、名瀬港から山間に少し向かったところに建ちます。工場裏には小川が流れ、珊瑚礁の深層から沸く豊富な地下水で黒糖焼酎を醸しています。


歴史

歴史

昭和40年ごろ製造していた巴(ともえ)泡盛

蔵の創業者は沖縄の首里で明治18年(1885年)に酒造免許を取得し、泡盛を造り始めました。琉球王国が崩壊して6年が経ち、沖縄県に変わったばかりの頃です。大正末年に奄美群島喜界島に移り、泡盛を造り続けましたが、当時の蔵が日本軍の飛行場の近くにあったため、終戦の1945年の空襲で甚大な被害を受け、終戦後の翌1946年、奄美大島の現在の場所に移転しました。そのころ泡盛の原料である米が極度に不足していたため、地元の原料である黒糖に切り換えて焼酎を造り、現在に至っています。


造り

造り

甕への櫂入れ

砂糖きびを搾汁を濃縮した黒糖を原料に、島の珊瑚層の深層から湧き出るミネラル豊富な天然地下水を仕込水に使用して仕込みます。もろみ造りにおいては、昭和34年から使い続けられている甕で、三段に分け、やさしく発酵させていきます。蒸留は主原料の特性を引き出す常圧蒸留法で造りあげ、黒糖の芳醇な香りとまろやかで深いコクを引き出します。昔ながらの製法を守り、品質にこだわった丁寧な造りで、まろやかな黒糖焼酎を生み出しています。


味わい&合う料理

食

---

黒糖ならではの豊かな香りと、まろやかで深いコクのある味わいはオンザロックにしても失われません。黒糖由来のコクが素直に感じられるすっきりした「珊瑚」、タンクで1年・樫樽で1年熟成させてうっすら琥珀色をした甘やかで芳醇な「加那」。口に含んだ時に広がるそれぞれのまろやかさと深い味わいを堪能し、南の島・奄美を想い浮かべて下さい。

蔵元おすすめ酒に合う地元のうまいもん

---