日本名門酒会 蔵元紹介

蔵の概要

環境

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名勝松島も程近い、塩釜の海。

松島湾に面した人口6万人ほどの港湾都市・塩釜市は、奈良時代から国府の港として、また、奥州一ノ宮である塩竃神社の門前町として栄えてきました。名勝松島観光の入り口として年間100万人を超える参拝客が訪れ、塩竃神社の初詣はもちろん年3回ある御輿の御神幸や、海の日に行われる日本三大船まつりの一つ「塩竈みなと祭」は特に賑わいをみせます。世界有数の漁場・三陸沖を控えた漁港には豊かな海の幸が挙がり、生マグロの水揚げ、蒲鉾などの水産練り製品などは日本一を誇っています。人口あたりの寿司屋の数も日本一とも言われ、新鮮で豊富な海の幸に今日も多くの観光客が舌鼓を打っていることでしょう。蔵元は観光桟橋からもほど近いところに建ち、敷地内に残る江戸時代末期に建てられた土蔵や大正時代の石造りの蔵は、いまでも仕込み蔵として使用されています。


歴史

歴史

奈良・平安の昔から東北鎮護・陸奥国一之宮として崇敬を集めてきた塩竃神社。年に3回、御輿が市内を神幸するほか、毎年、海の日に開かれ日本三大船祭りの一つに数えられる「塩竈みなと祭」では、御座船龍鳳丸に奉安され百数十艘の船を従えて松島湾を神幸する。

藩政期の塩竃は藩主伊達氏の崇敬篤い塩竃神社の門前町として、また仙台の海の玄関口として諸税免除等の恩恵を受けながら大いに発展し、行き交う旅人で活況を呈していたといいます。蔵元佐浦家の初代・富右衛門は、はじめ麹製造業を営んでいましたが、1724年に酒造株を譲り受け、以来、塩竃神社の御神酒を醸しつづけてきました。明治時代には海路を利用した三陸沿岸への出荷も盛んで、数十年前までは蔵の裏手まで船が入り荷の積み下ろしを行っていたといいます。酒銘の「浦霞」は源実朝の詠んだ歌「塩竃の浦の松風霞むなり八十島かけて春や立つらん」に由来。昭和に入ってからこの酒銘に統一されました。昭和30年代からは大杜氏・平野佐五郎氏のもと、協会12号酵母の分離蔵として地酒全体の品質向上にも大きく貢献。「東北の吟醸といえば浦霞」と言われるほどのものを築き上げました。1973年発売の「浦霞禅」は今もなお看板商品として多くの方々に愛されているロングセラー商品となっています。


造り

造り

上:麹室での麹づくり

戦後の物不足の頃より高品質の酒造りを目指し、名杜氏と謳われた平野佐五郎氏に酒造りを任せ、米を磨き設備を整えてきました。現在は佐五郎氏の甥の重一氏から、同氏に薫陶を受けた2人の杜氏へとその技が受け継がれています。原料米には《ササニシキ》や《マナムスメ》、《トヨニシキ》といった宮城県産米を平均精米60%程度まで磨き上げ、仕込水は松島湾近くの中硬水の井戸水と水道水を濾過したものを調合して使用。酵母は自家培養酵母(浦霞酵母)を用い、低温でじっくりと時間をかけて発酵させます。「本物の酒を丁寧に造って、丁寧に売る」をモットーとし、基本に忠実な酒造りを心がけています。


味わい&合う料理

歴史

「本舗(株)十字屋」さんの三陸産の魚介珍味。小粒ながら旨さがギュッとつまって濃厚でミルキーな味わいの三陸産の牡蠣と、シャキッとしたみずみずしい食感とほんのりとした甘味を持つ三陸産の新鮮なホヤを使った酒肴。
写真左上「牡蠣の燻製」
写真右上「保夜の燻製」
写真左下「牡蠣の塩から」
写真右下「ほやの塩から」

全体的にやや辛口ながら、口当たりが柔らかくまろやかな飲み飽きしない酒です。魚介との相性は抜群。

蔵元おすすめ酒に合う地元のうまいもん

かまぼこ 昔から水産都市として水産業が盛んであり、塩竃神社の門前町であったことからお土産としての需要も高まり、かまぼこ産業が栄えてきた塩釜。中でも揚げかまぼこは白身魚のすり身に野菜や豆腐等が入り、本仕込や辛口といった通常出荷商品とも気軽にあわせて味わっていただきたい一品です。

まぐろ 日本有数の水揚げを誇る近海本マグロの他、初秋から冬にかけて三陸沖で漁獲され、鮮度、色つや、旨味などにおいて最も良質なめばちまぐろは、「三陸塩釜ひがしもの」として珍重されており、味吟醸や季節商品のひやおろしなどと召し上がるのがおすすめです。

その他 三陸の海の幸、牡蠣やほやの塩からや薫製を木桶仕込みや山廃特別純米酒のお燗とともに味わうのもおすすめです。


周辺情報

塩竃港に挙がる新鮮な海の幸を使ったお寿司。塩竃は人口あたりのお寿司屋さんの数が日本一。

浦霞が飲める店 in 塩竃

塩竃料理 翠松亭(すいしょうてい)
塩釜市海岸通り4-8
塩竃ならではの魚料理と浦霞が楽しめる

すし哲 塩釜市海岸通り2-22
世界に誇る“寿司文化”を守り、伝え続ける店

鮨しらはた 塩釜市海岸通り2-10
酒どころ、肴(魚)どころ“塩竃”を満喫できる店

中長 塩釜市本町3-22
塩竃の新鮮な魚介類が楽しめる和みの空間

塩竃市観光物産協会

宮城県観光連盟「宮城まるごと探訪」

「笑顔咲くたび伊達な旅」仙台・宮城の観光情報