日本名門酒会 蔵元紹介

蔵の概要

環境

環境

瀬戸内に臨む城下町・三原市街。(写真/三原市)

広島県南部にある三原市は、瀬戸内海沿岸山陽側のほぼ中央に位置することから、今も昔も陸海交通の要地としても知られ、平安時代には大陸文化の流入路となっていました。万葉の頃から酒の銘醸地として知られ、天保2年(1645年)の「毛吹草」には加賀の菊酒、博多練酒とともに備後の三原酒が名酒として紹介されています。街は小早川隆景の築いた三原城の城下町を起源として発展し、三原城築城を祝って始まったとされる“やっさ踊り”の「やっさ祭り」で有名です。蔵は三原湾に面した街の中心、三原城跡にもほど近い場所に建ちます。


歴史

歴史

150年近くの歴史を重ね、

蔵の創業は万延元年(1860)。明治中期まで20の銘柄を有していましたが、先々代がひとつにまとめ「醉心(よいごころ)」と命名。以後、大正時代に全国酒類品評会において三回連続第一位を獲得し協会3号酵母が発見されるなど有名になるに従い、一般に "すいしん" と呼ばれるようになりました。日本画の大家・横山大観が終生愛飲された酒としても有名です。昭和初期、大観と蔵元当主・山根薫は出会うなり意気投合し、酒造りの話を聞いた大観は『酒づくりも絵をかくのも芸術だ』と賞賛し、それに感動した蔵元は一生の飲み分を約束しました。以来、大観は毎年一枚ずつ蔵に作品を寄贈。それらの作品を集めた「大観記念館」は3年に1回、一般公開されています。


造り

造り

鷹の巣山のブナ原生林。

横山大観画伯が終生愛飲した「飲みあきしない酒」を念頭に置いて、自然の力を活かす酒造り。仕込み水にはブナの原生林が繁る広島県中央部の「鷹の巣山」山麓に湧く『稀にみる超軟水の名水』を使用。非常に困難を極める「軟水仕込み」を確立させました。《山田錦》や広島県特産の《千本錦》など酒造好適米をふんだんに使用し、麹については“突き破精”の麹づくりを伝統とし、低温で時間をかけてゆっくり発酵させることにより、すっきりとした中にもキメ細やかでふくよかな味に仕上げています。


味わい&合う料理

食

透明感のあるすっきりした味わいの中にも、キメ細やかでふくよかな旨みがやさしく広がる、香味が見事に調和した「飲み飽きしない酒」です。

蔵元おすすめ酒に合う地元のうまいもん

瀬戸内の新鮮な海の幸は数々ありますが、中でもおすすめなのがマダコ。三原は瀬戸内でも有数のマダコの産地として知られ、「タコのまち みはら」をうたっています。