蔵の概要
おとこやま
男山(株)
環境
大雪山連峰と旭川市
旭川市は北海道のほぼ中央、大雪山連峰の懐に位置する上川盆地にあります。札幌に次ぐ経済・文化・物流の北海道第二の拠点であり、道内各地から新鮮で美味しい物が集まる食の一大集積地。旭川ラーメンや旭山動物園を目指して観光客が各地から訪れます。石狩川を始め大小130の河川が流れる街中には緑が溢れ、自然と都市機能の調和した美しい景観が広がります。一面の銀世界に覆われる真冬には、平均最低気温がマイナス12〜13℃まで下がり、明治35年にはマイナス41℃という戦後日本の最低気温を記録。しばれる朝にはダイヤモンドダストが輝きます。しかし盆地だけあって夏は夏らしく30℃以上まで気温があがるなど、メリハリに富んだ季節の移ろいがあります。蔵は市の中心から北東にあり、「男山酒造り資料館」や季節の花々が咲き乱れる前庭など、人気の観光スポットにもなっています。
歴史
「酒造り資料館」にある資料室。歌麿の浮世絵ほか、江戸時代の古文書や酒造りの道具・酒器を展示。同館内では実際の酒造り現場を窓越しに見学できる。
旭川にはかつて40近い酒蔵があり「北の灘」とも呼ばれていました。蔵元がこの地で酒造りを始めたのは明治開拓期の頃ですが、「男山」そのものの歴史は江戸時代の寛文年間まで遡ります。今から約300年前、伊丹において醸造を始めた「木綿屋 男山」は、江戸時代には古今第一の名酒として浮世絵に描かれ、数々の歴史上の著名人に愛飲されてきました。幕末の頃、大塩平八郎の乱や米騒動が起き、伊丹の酒屋は2年続けて酒造りを禁止され、以来、木綿屋の酒造りは復活しませんでした。その商標や資料いっさいを譲り受け、正当な後継者として旭川の地に移したのが現在の「男山」です。その貴重な資料は併設の「酒造り資料館」で見ることができます。海外市場にもいち早く目を向け、昭和60年には輸出を開始、アメリカの日本酒ブームの火付け役となり、トップクラスの人気を誇る銘柄の一つでもあります。
造り
仕込水(延命長寿の水)。春から夏には季節の花々が咲き乱れる庭園の一角にあり、自由に飲むことができる。
北海道の中央・大雪山系の万年雪を源に、地下深く幾年もの歳月をかけて豊かな流れとなった伏流水「延命長寿の水」を仕込みに使用しています。この水こそが「男山」の味わいの基本となっています。全国から酒造好適米を選りすぐり高精白し、11月から3月の仕込み時期の寒冷な気候のもと、低温長期醗酵をおこなっています。『伝統的手法を重んじ、常に本物を求める』精神は、昔ながらの生モト造りを始め、昭和52年に海外の酒類コンクールに初出品して以来、連続金賞受賞を続けている純米大吟醸の実績に表れています。
味わい&合う料理
全般的に洗練されたすっきりした辛口酒となっています。
蔵元おすすめ酒に合う地元のうまいもん
ぽん鱈 オホーツク海で獲れた新鮮なすけそうだらを味付けして乾燥させた珍味です。特に、「男山 きもと純米」に合います。 他に、北海道の刺身・焼き魚等は、「男山」の酒どれにでも合います。
周辺情報
男山酒蔵開放 旭川冬まつりに協賛して、期間中の日曜日に開催。酒造り真っ盛りの酒蔵の庭先で、できたての酒を味わい、楽しめる一日。
旭山動物園 日本最北の動物園。行動展示というユニークな手法で国内はもとより海外からも注目を集めています。
旭川ラーメン村 全国的にも注目される旭川ラーメン。個性あふれる8店が軒を連ねます。