日本名門酒会 蔵元紹介

蔵の概要

環境

環境

鹿島市内から経ヶ岳登山口まで続く風光明媚な景勝地、能古見渓。別名・肥前耶馬溪。近くに温泉やキャンプ場もあります。

佐賀県南部にある鹿島市は、東は有明海に面し南は多良山系に囲まれ、佐賀藩の支藩・鹿島鍋島藩の城下街として栄えた街。人口3万5千ほどの静かな佇まいながら、縄文・弥生時代の遺跡を始め、平安時代に京都仁和寺の荘園として華開いた仏教文化も残り、奥深い歴史の層が積み重なっています。有明海ではムツゴロウを始めとする珍味や海苔がとれ、その潮風を浴びて温州みかんもたわわに実ります。蔵元は、市街地から中川を遡った自然豊かな経ヶ岳の山麓、能古見(のごみ)の里にあります。水墨画のような岩山を背景に、渓流沿いに藁葺き屋根の民家が点在する様は、美しい日本の里の風景そのものです。


歴史

歴史

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古くから大陸との交流が盛んであった佐賀県での酒造りは、鎌倉時代以前に遡ります。幕末から明治初期にかけて、藩主(のちの初代県知事)鍋島直正公が財政再建に酒造業を奨励したため、一時期は県内で700もの蔵元を数えました。中でも鹿島は隣の長崎向けの酒造りが盛んで、街中には酒蔵通りも残されています。その酒造ブームの遥か前から山里で酒造りを連綿と続けてきた蔵元は、寛政7年(1795年)の創業。「薫り高き酒」を目指し「芳薫」と命名されました。現在、8代目の馬場社長自ら杜氏として4名の社員とともに「いっさいの妥協を捨てて日本酒のあるべき姿を追求」しています。


造り

造り

蒸米を掘る

「石高を少なくしても妥協のない酒造りを」が蔵元のポリシー。完璧に管理できる範囲の量しか造らないという潔さが、酒質を磨きあげています。地元・鹿島産の酒米《山田錦》や《佐賀の華》を用い、酒造りに適した多良山系の伏流水で仕込まれます。平成5年(1993年)に発表した「能古見」は、全国鑑評会で連続受賞。2001年から醪の温度管理を自動化し、さらに品よく香り高い酒になりました。他に迎合しない佐賀らしい酒の個性を打ち出し、年間370石の小さな蔵ながら、年々ファンを増やしています。


味わい&合う料理

食

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佐賀県のお酒は、内海である有明海沿岸で造られるものは甘口に、北の玄界灘方面ではやや辛口となる傾向があります。「芳薫」は有明海方面の甘口酒に入りますが、長崎県堺に近いこともあって、キレのよさが魅力。香り豊かで、やや甘口ながらキレのよい味わいは、他に比ぶべきものがない、貴重な酒質です。

蔵元おすすめ酒に合う地元のうまいもん

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