日本名門酒会 蔵元紹介

蔵の概要

環境

環境

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二本松市は、東は古い地質年代につくられた花崗岩層のなだらかな丘陵である阿武隈山地、西は新しい火山活動によってつくられた安達太良山にまたがり、中央を阿武隈川が流れます。山と丘陵が多く、複雑で変化に富んだ美しい自然景観が生み出されています。周辺には多くの温泉があり、山麓部からは良質の地下水が豊富に湧出している名水の郷です。寒冷な気候と良質の米に恵まれ、福島県内では会津とともに屈指の名醸地として知られています。江戸時代には丹羽侯の治める十万七百石の城下町として栄えましたが、戊辰戦争では奥羽列藩同盟の信義に殉じ、二本松少年隊の悲劇が生まれました。高村光太郎の「智恵子抄」で有名な智恵子の故郷です。


歴史

歴史

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伝承によれば、蔵元の太田家は清和源氏に連なり、寛永年間に伊勢国より三人兄弟で二本松に来住。酒造業を営み、やがて領内で最高格の商人となりました。宝暦二年(1752年)に太田三良右衛門が分家し、現在の大七酒造を創業しました。これを始祖として、三代目以降は七右衛門を襲名するようになり、以後、十代目の今日まで、酒造り一筋に発展を遂げています。初期の酒銘「大山」は、後に七右衛門にちなむ「大七」と改称しました。大七酒造は、八代目七右衛門の時代に昭和天皇陛下即位式典の御用酒を拝命、第16回全国清酒品評会第一位獲得など輝かしい成果を収め、今や稀少となった正統的醸造法「生モト造り」の全国随一の担い手として評価を確立しました。2004年には創業250周年を記念して、新酒蔵を建設しています。


造り

造り

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仕込み水は安達太良山脈からの中硬水の豊富な伏流水を使用。原料は粒よりの《山田錦》《五百万石》《美山錦》を使用し、独自開発した「超扁平精米」で精緻な精米をしています。そして最大の特色が正当派の生モト造り。理想とする味わいの深さ、時間とともに成長する酒を実現するには生モト造りしかないと、純米大吟醸にいたる全商品が一本一本生モト造りで丁寧に醸されています。またできあがった酒は緻密に管理され、瓶詰めは酸化を防ぐために、瓶内を真空にしたのち窒素ガスを充填してお酒を充填する無酸素充填システムを採用。貯蔵は年間平均水温14℃の地下水が循環する貯蔵庫で、夏は冷涼・冬は冷え込む穏やかな四季の巡りにも似た環境のもと、見事な熟成をうながします。


味わい&合う料理

食

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生もとならではのコクとキレが特徴です。力強く、味わい深く、洗練された調和の中に複雑さを内包し、料理を活かし活かされます。熟成しても燗にしても生きる味です。

蔵元おすすめ酒に合う地元のうまいもん

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周辺情報

岳温泉 海抜600mの安達太良(あだたら)高原に位置する温泉郷。坂上田村麻呂が東征の折に発見したといわれる。蔵から車で20分

二本松市観光ガイド

「ふくしまの旅」福島県観光情報サイト