日本名門酒会

2020夏の頒布会 夏の爽酒探訪


第2回
7月

わかえびす じゅんまいしゅ

若戎 純米酒

[三重県伊賀市]


1年余の瓶熟成でまろやかに仕上げたキレよい辛口。冷酒もぬる燗もよし

720ml
720mlコース

瓶貯蔵


重藤社長(左)と高松杜氏(右)

蔵元について 幕末、初瀬街道の阿保宿で旅籠を営んでいた重藤義左衛門氏が、旅籠を譲り、酒造業を譲り受けて創業しました。先々代・重藤久一氏は酒米の最高峰「山田錦」を三重県に導入した功労者。近年では山形県から招いた高松杜氏によって、酒質に磨きがかかっています。

お酒について 出荷用の瓶に詰めてゆっくり熟成させた純米酒を、いったんタンクに戻して、滓などを取り除いて再度、瓶詰めし直しました。ほどよい熟成により、苦味や渋味などの角が取れ、円やかな口あたりに仕上がりました。冷やしてよし、ぬる燗でもよしの辛口純米酒です。


(写真左)「若戎」蔵元 (写真右)宿場の辻に立つ常夜灯

ラベルに描かれた蔵周辺の物語 庶民の自由な移動が許されなかった江戸時代。農民は五穀豊穣を、商人は商売繁盛を祈るための伊勢詣でだけは許されていました。庶民にとって伊勢への旅は、一度は行ってみたい憧れの旅であり、ブームといえるほどの人々が伊勢詣の旅を楽しんだといいます。伊勢詣の路程「伊勢参宮街道」には、方向別に4つのルートがありました。その一つが、奈良から伊勢へと向かう初瀬街道で、難所の青山高原を越えるため「青山越え」とも、宿場の名をとって「阿保越え」とも呼ばれていました。「若戎」蔵元はこの旧・阿保宿にあります。初瀬街道の宿場の辻には、至るところに道しるべとなる常夜灯が今も立っています。

  • 【予定値】
  • 原料米/五百万石・神の穂(三重県)
  • 精米歩合/70%・50%
  • 仕込水/青山高原の伏流水
  • 酵母/三重酵母(MK-3)
  • アルコール度/15度
  • 日本酒度/+6.5
  • 酸度/1.5
  • アミノ酸度/1.0
  • 杜氏/高松誠吾(山形杜氏)

醸造元/若戎酒造(株)