お酒の歳時記
12月のお酒
 ◆お酒 de パーティ◆ プロに聞く、パーティ酒の組み立て方
年末年始ともなればパーティや宴会で
そわそわ気分も盛り上がります。
クリスマスはもちろん、忘年会に新年会、
ホームパーティなどなど。
お酒好きが集まったら
日本酒コーディネイトのメニューはいかが。
▼始まりは乾杯から
▼酔う前に楽しみたい、メインのお酒
▼飲み疲れせず飲み飽きないお酒で、大いに語る
▼〆の一杯
▼参考1:場の乱れを防ぐには、ナチュラル・ウォーターを常備

 おいしいお酒と料理があれば、それだけで幸せな宴の席となりますが、趣向を凝らしたいなら、登場させるお酒のタイミングをはかると、集った人が喜ぶ宴のメリハリもつけられます。

 清酒を中心にしたパーティ酒の組み立て例を、岡永倶楽部の村越店長に伺いました。ホームパーティなどでお役立てください。

■始まりは乾杯から
▲発泡性の純米酒〈プチプチはじける……〉。▼鑑評会出品酒並みの造りをした大吟醸シリーズ〈雫酒(しずくざけ)〉。
  ビールやシャンパンもいいけれど、" 和風" に決めたいのなら、アペリティフに発泡性の純米酒はいかがでしょう。

 立ちのぼる繊細な泡が、パーティの食卓のオープニングを華やかに彩ってくれます。果実のように甘酸っぱく、爽快な味わいは、「お米から造られてるの、これ?」と驚かれること間違いなし。

 「炭酸が胃に心地よい刺激を与えて、酸味が口をリフレッシュしてくれます。低アルコールなので、飲み口も軟らかく、お酒が苦手な方にも、このくらいなら付き合えると喜ばれるはずです。お酒好きが集まったなら、香り高い極上の大吟醸で乾杯するのもいいですね」。

■酔う前に楽しみたい、メインのお酒
 乾杯がすんだら、さっそく本日のメインのお酒を登場させましょう。

 どんなに美味しいお酒でも、たいてい3杯も飲めば味覚も麻痺してくるもの。香味のすみずみまで味わいつくしてほしいお酒は、酔う前のベスト・コンディションでの投入がよし。

 「今のシーズンなら〈初しぼり〉など、季節のお酒がいいでしょう。あるいは、メ イン・ゲストの好きなお酒や、ホストのとっておきのお酒、会のテーマに合わせたお酒もおすすめです。
いちばん飲んでほしいお酒をみんなで楽しめば、一体感も醸造されます」。

■飲み疲れせず飲み飽きないお酒で、大いに語る
▲左から辛口旨酒『若竹 鬼ころし』、スマートで芳醇『大山 本醸造』、『越の誉 清吟』。いずれも飲み飽きしない銘酒。
 場が盛り上がってきたら、あとは料理も会話も邪魔せず、ゆったりペースで杯を干していける飲み飽きしないいいお酒を。

 それぞれの蔵元の「定番」とも言えるお酒などは、値段もリーズナブルでホストの懐にも優しく、定評ある味わいはゲストの舌も満足させてくれるはず。

「すっきりした味わいで飲み疲れしないお酒は、悪酔い防止にもなります」。

■〆の一杯
 いつまでもダラダラ続けるパーティならともかく、一応の句読点を打つためには〆の一杯を用意しておきましょう。

 飲み手の様子を見て、デザート代わりにノンアルコールの甘酒もよし。ディジェスティフ感覚で長期熟成酒、香り高い大吟醸など、リキュール代わりに貴醸酒や梅酒で〆るのもおすすめです。

▲純米大吟醸生原酒を0?2度の低温で10年熟成させた『千代の亀 銀河鉄道』。シャーベット状にして提供しても喜ばれます。 ▲和りきゅうる〈造り酒屋の梅酒〉。酒造りのプロの梅酒はひと味違います。梅酒のクエン酸パワーで今年の疲れを吹き飛ばしましょう。 ▲米・米麹のみから造られた〈昔ながらの甘酒〉は、ブドウ糖のやさしい甘さで、ビタミンたっぷり。年末の疲れに栄養補給してくれるいやしの栄養ドリンクです。

●参考1:場の乱れを防ぐには、ナチュラル・ウォーターを常備
 紳士淑女の皆さまには醜態をさらされることはないかと思いますが、そこは皆が集まるお酒の席。飲み過ぎが気になるのであれば、意識してお水をとるようにすると、悪酔いが防げます。ナチュラル・ウォーターをたくさん用意しておきましょう。


 
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