日本名門酒会 蔵元紹介

蔵の概要

環境

環境

一面に広がる筑紫平野の二条大麦畑と、背後に聳える古処山脈

北九州の穀倉地帯にある筑前町は筑紫平野の中央に位置する温暖な農業の町です。特に麦焼酎の原料となる二条大麦が重作として盛んに栽培されており、国内でも優秀な大麦として評価されています。その田園と緑に囲まれた閑静な環境に、100有余年の歴史を刻む重厚な木造家屋を本家とする蔵が建ちます。この周辺は邪馬台国を巡る逸話も数多く残るなど古代史の宝庫でもあり、近隣にある大己貴神社は大己貴神(おおむなちのかみ=大国主神)を祭り、日本最古の神社ともいわれています。同神社の秋季大祭「おくんち」は700〜800年の伝統を持ち、江戸期・秋月黒田藩5万石の大名行列を模した行列も練り歩きます。


歴史

歴史

100年以上の蔵の歴史を証明する酒造許可証

蔵は明治31年(1898年)の創業。初代・ 多田十太郎氏が焼酎の製造免許を取得したのが始まりです。3代目・多田雅信氏は「本格焼酎の定義」づくりに身を賭したことでも知られ、昭和45年(1970年)に薬品加工を一切排除し完全無添加の焼酎を製品化。1976年より地元産の大麦だけを原料に本格大麦焼酎を造り続けています。酒銘の「天盃」は、明治天皇御即位の際、酒を下賜された東京市民が「天盃頂戴」と喜んだ故事にちなみ、大きな慶びの酒の意を込めて名付けられました。


造り

造り

廃線となったJRトンネルの中で熟成する麦焼酎

造りは代々蔵元当主の役目で地元の人々と共に行います。地元筑紫平野産の「二条大麦」だけを使い、これを60%にまで精麦したものを、古処山脈の地下水、白麹・吟醸酵母を用い、低温でじっくり仕込みます。蒸留は、蔵が大麦専用に独自開発した「天盃式蒸留機」を使用し、初留機でできた焼酎を、もう一度再留機で磨き上げる常圧再留方式を採用しています。炭素やイオン交換など薬品加工はいっさい施さず、糖類なども完全無添加。原料である大麦の風味が生きた焼酎造りを心掛けています。


味わい&合う料理

食

骨付の鶏、ゴボウ等を煮しめたガメ煮

原料大麦本来の甘い香りとコクを楽しめ、料理を引き立てる焼酎。お湯割りをする際には焼酎を後から注ぐのがおすすめ。そのものを楽しむならストレートやロックで。柑橘類のピールを軽くしぼって香り付けすると、プラスαの楽しみ方も。

蔵元おすすめ酒に合う地元のうまいもん

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