日本名門酒会 蔵元紹介

蔵の概要

環境

環境

盆地ならではの寒暖差の激しい気候が、この地を有数の米所としています。

四方を幽玄な山々に囲まれ、その中心を日本3大急流の球磨川が流れる熊本県・球磨盆地。蔵のある多良木(たらぎ)町は、盆地の最南東端、宮崎と県境を接する球磨川の上流域に位置します。鎌倉時代より700年近く球磨地方を支配した相良藩の始祖が始めて入った土地で、戦国時代まで鍋城を中心とする相良本家(上相良氏)が勢力を誇っていたため、鎌倉時代の古美術や史跡名勝も多く残ります。盆地特有の寒暖の差が激しい気候がこの地を有数の米どころとし、蔵のある地も「久米園田」という字名が表すように、特に稲作が盛んでおいしい米の産地であると言われています。藩政時代の相良藩は2万2千石の小藩でしたが、広大な隠し田を持ち、実質10万石に及んでいたと言われ、その余剰米を用いての焼酎造りが推奨されていました。


歴史

歴史

洗米されたのち日干しされる原料米

蔵の創業は大正6年(1915年)。初代杜氏・那須虎治から代々受け継がれてきた一子相伝の伝統製法を守り、現在4代目当主のもと、家族3人で、「もろ蓋麹法」「かめ仕込み」など昔ながらの道具を用い、手間暇惜しまず、じっくり時間をかける秘伝の造りで名酒を醸しています。赤いラベルがシンボルの「球磨の泉」は、地元で「赤レッテル」の名で親しまれています。農家の方などが持ち込んだ米をもとに個人銘柄の焼酎を造る「マイ焼酎」も人気。500石ほどの小さな蔵ながら、だからこそできる緻密な造り。米の旨みやコク、優しさに溢れた焼酎を造り出しています。


造り

造り

手間はかかるものの「もろ蓋」で造られる麹はきめ細やか。

球磨の地で生まれた地元の原料米、地下水を使い全ての工程を昔ながらの手造りで行なっています。手製の木桶・しょうけ等を用いた洗米、蒸し。麹造りでは特製の石室で、床や箱よりさらに小さな、きめ細やかな麹を造り出す「もろ蓋」を使用。仕込みでは歴代より続く「かめ仕込み」。芳醇なコクを生み出す昔ながらの「常圧蒸留」。数十年前から続く秘伝の焼酎を造り上げる「仕次法」ーー大古酒をベースに出荷した分を中古酒、中古酒に小古酒と継ぎ足していく熟成方法ーーでの長期熟成。「球磨の泉」の貯蔵年数はその貯蔵法ゆえに年数表記はしていません。心を込めて五感を研ぎ澄まし、ゆっくりと時間をかけながら生み出していきます。


味わい&合う料理

食

原料米の風味を生かしたふくよかな香りの本格焼酎です。ストレートはもちろん、お湯割やロックでも美味しくいただけます。「キュッ」と飲んで喉の奥で旨味を感じて下さい。

蔵元おすすめ酒に合う地元のうまいもん

つぼん汁
人吉球麿地区では、昔から、正月、祭り、祝時など、いろいろな行事にこの「つぼん汁」を作ります。会席膳のお椀には、それぞれ名前があり、中でも一番深いわん(壷と呼ぶ)にこの汁を盛ったのが、料理名の由来です。「球磨の泉」は甘み、旨み、コクのある料理との相性が抜群です。

【材料】里芋、人参、とり肉、焼き豆腐、かまぼこ、大根、干し椎茸、ごぼう、こんにゃく
【作り方】
1) いりこでだしをとる。2) 材料は、サイの目切り。3) 出し汁に、2の材料を入れて、煮る(かまぼこ、焼き豆腐以外) 4) 火が通ったら、かまぼこ、焼き豆腐を入れて、調味料で味付けをする。


周辺情報

多良木えびす物産館 町内で生産される農作物や加工品などの特産物を展示・販売。駅隣接

えびす温泉センター 多良木駅に隣接する公営温泉施設。

青蓮寺阿弥陀堂 上相良家3代目が、初代・相良頼影の菩提のため永仁3年(1295年)に創建した茅葺き屋根の御堂。国指定重要文化財。

太田家住宅 相良家の家臣であり、のちに多良木に移り住み農業と酒造業を営んだと伝えられる太田家の住居。茅葺きの屋根の曲屋風の建物は、江戸時代末頃の人吉球磨地方の鈎屋の民家を代表するものとして、国の重要文化財に指定されている。

多良木町|観光イベント情報

人吉温泉観光協会

熊本県観光サイト「なごみ紀行 くまもと」