日本名門酒会 蔵元紹介

蔵の概要

環境

環境

蔵の冬景色

川端康成の小説『雪国』の舞台にもなった湯沢町は、新潟県の風光明媚な三国山脈の麓に位置する街です。町内には13のスキー場があり、関東一円から多くのスキーヤーが訪れます。シベリアから吹く季節風が山脈に辺り同緯度では世界一の降雪量をもたらし、降る雪はフィルター効果を発揮して空気中のホコリを落とし清浄な空気をもたらし、酒造りには最適な環境です。屋根まで降り積もった雪は春にはいっせいに溶け始め、ゆっくりと地下に蓄積し、豊富な伏流水となり、この柔らかく美味しい水が白瀧の仕込み水となります。蔵は越後と関東と結ぶ旧三国街道沿いの、標高350mの新潟県内でもっとも高所にあります。


歴史

歴史

創業当時(安政二年)の現社屋前三国街道『中一弥氏画』

蔵の創業は今を遡ること約150年前の安政2年。初代の湊屋藤助は、湯沢の谷地に湧く豊富な清水で酒造りを営みました。蔵の前の道は旧三国街道で、湯沢宿から上州湯宿までの7里は三国峠をはさみ越後と関東を結ぶ重要な交通路として賑わい、街道を往来する旅人や馬方に酒を売り繁盛したと言います。明治20年「酒づくりはまず品質」だと考える三代目・藤三郎が、寺泊野積から杜氏を迎え泉流の酒づくりを導入。泉流の銘酒には白の字を用いていたので、それまでの酒銘、湊川の外に白瀧を上級酒とするようになりました。戦後、5代目敬一郎は「酒づくりは人づくり」を信条に、後に杜氏として「日本の名工」に選ばれる当時まだ23歳の河合高明を迎え若い蔵人を養成。その蔵人たちの中から4人が他の蔵の杜氏として活躍するなど、優秀な人材を輩出しました。


造り

造り

平成蔵仕込み室

豪雪地帯湯沢で醸す白瀧は、柔らかく飲みやすい酒質と、上品な甘味と気品ある香りが調和しています。仕込み水には越後湯沢の地下水を地下数十mから汲み上げ使用。この柔らかく美味しい水が「白瀧」の味の基本を作ります。原料米は「白瀧」の特徴である飲みやすさを表現できる《山田錦》《五百万石》《越路早生》などを使用し、平均58%に精米。日本の名工に選ばれた故河合高明の技を引き継いだ前杜氏・高綱強の愛弟子、山口慎吾が杜氏を勤め、創業当時からの水を大切にする心を酒造りに活かし、良質の酒造りに励んでいます。また、研究部門では様々な試験仕込を行い、日本酒の旨みを徹底的に追求した商品を開発しています。


味わい&合う料理

食

白瀧は水に恵まれ、水を味わいのコンセプトとして醸したお酒です。うまい岩水のような清涼感のあるほのかな甘味が感じられます。それでいてさらりとし後口は切れの良い淡麗辛口の特徴を備えています。

蔵元おすすめ酒に合う地元のうまいもん

『吟醸 上善如水』お勧め料理
魚介と白玉の雪仕立て 【材料】●えび6尾●帆立4個●白ねぎ1本●白玉粉50g●大根おろし1カップ●だし汁1カップ●塩適宜●水溶き片栗粉適宜
1) ねぎは斜め薄切りにする。えびは殻、背わたをとる。
2) 白玉粉は水を少しずつ入れ、耳たぶくらいの固さに練る。沸騰した湯でゆで、水にとる。
3)鍋にだし汁を熱し、えび、帆立、ねぎを入れて煮る。みりん、塩で味を整え、取り出す。残った汁に大根おろしを入れ温め、水溶き片栗粉でとろみをつける。
4) 器にえび、帆立、白ねぎ、白玉を盛り、3) の汁をかける。