日本名門酒会 蔵元紹介

蔵の概要

環境

環境

天下の四大関所「福島関所」を復元した史跡。

「木曽路はすべて山の中……」と、島崎藤村の名作『夜明け前』の舞台となった木曽路は、長野県の南部、旧・中仙道69宿中の木曽谷に添う11宿。清流・木曽川が躍る木曽谷は、東に木曽山脈(中央アルプス)、西に標高3,067mの霊峰・御嶽山が迫る山深い谷間で、澄み切った空気・美味しい水・厳しい冬の寒さと、まさに「自然が酒蔵」とも言える恵まれた環境にあります。そのほぼ中央に位置する御嶽山の玄関口・木曽福島(福島宿)に蔵はあります。かつての福島宿には天下の四大関所のひとつ「福島関」があり、代官所もおかれるなど木曽路の要として賑わいました。今に残る関所跡・山村代官屋敷・復元された番所などに往時がしのばれます。


歴史

歴史

蔵の背にそびえる霊峰・御嶽山

山また山の木曽路を往来する旅人にとって唯一の慰めは木曽の酒でした。かつては木曽谷だけでも37の蔵元があったといいます。蔵は明治25年(1892年)に創業。創業時の屋号は初代・川合新助からその名を取り「藤新(ふじしん)」、昭和38〜39年に法人化し七笑酒造株式会社を設立しました。酒銘は、木曽路屈指の英雄・木曽義仲が「駒王丸」と呼ばれていた幼少期を過ごしたとされる木曽駒高原の景勝地の地名「七笑」にちなみます。また、蔵元には七福神が車座になり酒を呑み踊る一枚の古い額が残り、その額の絵から「笑う角には福来る」「七回(多く)笑って七福(幸せや福)を呼び込もう」という願いを込めて、名付けられました。


造り

造り

蒸米をほぐす

初代より醸造技術の研究に明け暮れ、単に甘・辛のみに左右されない、酒通を満足させる「旨口」の酒造りに心血を注いでいます。木曽谷を縫うように流れる清流・木曽川に流れ込む御嶽山・木曽駒ケ岳の伏流水は、地下の濾過作用で含有物の少ない軟水として「七笑」の蔵にも湧き出します。原料米は長野県産の《美山錦》を主に使用。高冷地特有の寒さと相まって、木曽を代表する銘酒が生まれています。最近では「地産地消」の取り組みとして、木曽で酒造好適米を栽培する取り組みも行っています。


味わい&合う料理

食

写真上:とんがら味噌
写真下:酒蔵漬け

限りなく上品でありながらどこか素朴さを失わない旨みを持ち、 香りはほのかな芳香を漂わせ本来の日本酒のもつ味わいを伝えます。

蔵元おすすめ酒に合う地元のうまいもん

「七笑」では、お酒に合うつまみとして、自社で出た酒粕を使い「酒蔵漬け」という瓜と大根の粕漬けや、信州味噌を使用した「とんがら味噌」というピリッと辛い味噌を造っています。どちらも酒のつまみはもちろん、ごはんのお供としても最適な逸品です。