日本名門酒会 蔵元紹介

蔵の概要

環境

環境

夜明けの浅間山と千曲川

長野県東部、浅間山、蓼科山、赤岳など秀麗な山々に囲まれ、中央山岳地帯に源を発する千曲川が流れる信州・佐久平は、「松本・伊那・佐久・善光寺四つの平は肥沃の地」と歌われるほど、昔から実り豊かな盆地として知られています。その中心である佐久市は、江戸時代には中山道と佐久甲州街道が交わる宿場町として発展。冬の寒さが厳しく海から遠いこともあって、昔から鯉など淡水魚の養殖も盛んです。蔵元は佐久市の南部、海抜700mの高原の街・臼田地区にあります。近年では生ゴミでの有機肥料づくりや、カルガモや鮒の稚魚に水田の雑草駆除をさせるなど、町ぐるみでの有機米づくりも行われています。


歴史

歴史

大正時代の橘倉

信州・佐久地方は昔から酒造りが盛んで、佐久の名酒を讃える詩歌も数多く残されています。「菊秀」の蔵元は、その屋号・橘倉が示す通り、名家・橘氏の流れを汲む家柄で、広大な田畑や山林を所有する名主でした。創業の正確な年代は定かではありませんが、記録に残るものでは延宝五年(1675年)の古文書が残り、それ以前に酒造を始めていたことは確かです。少なくとも三百数十年の歴史を持つ、古い蔵元の一つと言えます。文化・文政年間(1804〜1829年)には当時としては大規模な千石の酒を製造。それを示すものとして7代目当主・橘倉清内が作らせた3色刷りの木版印刷の広告が残され、当時は薬酒も造っていたことが記されています。


造り

造り

斗瓶取り

「信州佐久の風土を生かす酒造り」をモットーに、より自然な酒造りを目指しています。仕込み水には清冽で豊かな千曲川の中硬水の伏流水を、敷地内にある井戸から汲みあげて使用。米は地元産の良質米を用い、近年では地元農家との契約により、《美山錦》をはじめとした有機米による酒造りにも積極的に取り組んでいます。冬、雪は少ないものの、気温は氷点下10度以下になることも珍しくない厳寒の中、伝統的な手造りで「菊秀」は造られます。


味わい&合う料理

食

「菊秀」の味わいは本来の信州酒の特徴をもち、全般的にはコクのある辛口タイプ。吟醸酒などは協会9号酵母や長野アルプス酵母特有の香り高いものとなっています。

蔵元おすすめ酒に合う地元のうまいもん

きつくら自家製白瓜の粕漬け 種まきから収穫まで、社員全員で丹精に育てた白瓜を、きつくらの大吟醸酒粕に漬けたこだわりの一品。酒の肴として、白飯の友として絶妙な味わいをご堪能下さい。

フナの甘露煮 佐久地方に伝わる伝統的な郷土料理。佐久地方の田園では田に水が張っている期間、小鮒を放流し有機農業として小鮒に害虫駆除をさせながら稲を育てます、田の水抜き時に小鮒を収穫し、各農家で甘露煮として調理します。佐久市内で入手可能です。是非一度お試し下さい。


周辺情報

きつくら開蔵『遊蔵楽酒』 ふだんなかなか見ることのできない蔵の中を拝見できる、蔵を会場としたイベント。

信州佐久 旅の観光ガイド

長野県公式観光ウェブサイト「さわやか信州旅.net」