お酒の歳時記

2016.06

プロが選んだ鰻に合う酒2016

うなぎに合う酒2016ベスト3

プロが選んだうなぎに合う酒。第11回を迎えた今年も
うなぎとお酒の相性を探っていきました。
酒とうなぎをめぐるプロの方々が選んだ
うなぎに合う酒ベスト3がこちら!
合わせるお酒によって
同じうなぎが見せる表情の違いを
皆様も楽しんでみては
いかがでしょうか。

*価格は東京標準の参考価格です(2016年6月1日現在)。地域、配送方法により異なる場合があります。
*商品のお求めは日本名門酒会加盟の酒販店まで。

審査風景

酒とうなぎの相性を求めて第11回目となる今回も、本部スタッフと有志加盟店、百貨店、料飲店、うなぎ専門誌『うなぎ百撰』編集長、漫画家のラズウェル細木さんなど、お酒やうなぎに造詣の深い計16名で審査に挑みました。合わせたお酒は日本名門酒会本部が選び抜いたうなぎに合いそうな日本酒11アイテム。これを、常温で、うなぎの蒲焼きに合わせながらブラインドでテイスティングしていきました。

試飲風景1 試飲風景2

合わせたうなぎclick!

良質のうなぎを関西風と関東風を合わせた独自の調理法で
北九州小倉の鰻専門店「田舎庵」の蒲焼き


今回合わせた鰻は、北九州・小倉で人気のうなぎ専門店「田舎庵(いなかあん)」さんの蒲焼き。「田舎庵」のうなぎは、ふっくらした焼き上がりと香ばしい風味が魅力。関西と関東の中間の仕立て方で、さばきは関西流の腹開き、焼きは直焼きの途中で水を浴びせ、これが蒸しの工程にもなります。天然・養殖にこだわらず全国探してまわって、これぞと思ううなぎを使用しています。このうなぎの美味しさを引き立てるのが、無添加の国産丸大豆醤油・本格味醂・砂糖のみを使用して、良質のうなぎの脂が育てた秘伝のタレ。日本酒との相性も抜群です。

*薬味として使用した飛騨山椒「山椒粉」について詳しくはこちら


*「田舎庵」のタレに使用されている本みりんは、白扇酒造(株)の『白扇 3年熟成本みりん』が使用されています。

参考本体価格(税込8%)
1.8L・2,440円(税込2,635円)
500ml・730円(税込788円)


審査員の皆様のコメントclick!

(有)丸西三河屋酒店(東京都中野区) 角孝行さん

日本名門酒会加盟店

酒の個性によって、鰻の味が引き締まったり、クリーンになったりして色々な表情が出てきて楽しくなる。田舎庵の鰻は、美味しいのでぜひ子供達に最初に食べてもらいたい鰻です。鰻好きが増えると思います。


勝鬨酒販(株)(東京都中央区築地) 杉本健二さん

日本名門酒会加盟店

鰻と日本酒はお互いの旨味を楽しみながら、口中をキレイに洗い流してくれる、後キレの良さなどに注目して審査しました。私はどっしりとしたタイプの方が鰻の美味しさ、脂、タレ、甘さと好相性で、酸が口中を流してくれると感じました。


勝鬨酒販(株) (東京都中央区築地) 堀口潤一二さん

日本名門酒会加盟店

山椒の有無はとても重要だと思います。単体での相性を良くも悪くもします。上品な鰻ですので、コクあり系がバランス良いと思いました。


(株)京王百貨店 吉川誠二さん

和洋酒 デリカバイヤー

食中酒として、どのお酒も良いお酒だと思いますが、じっくりと鰻と酒を合わせてみると、旨みが増すもの、あえて一緒に合わせなくて良いものがある。審査して皆様の評価もそれぞれで、とても勉強になりました。


酒蔵レストラン「宝」 敷波徹也さん

利き酒師の資格も持つシェフ

まじまじと相性を考えると、それぞれの個性がより引き立つものが多い。食の味、酒の味、同調という言葉がありますが、それに尽きると思います。


(有)月刊日本橋 堺美貴さん

「月刊日本橋」と鰻の専門誌「うなぎ百撰」の編集長。「うなぎ百撰」は昭和59年に鰻にこだわる食味文化誌として創刊され、今年で30周年を迎える伝統のある文化誌。

基本的に蒲焼きと日本酒の相性はすこぶる良い。どのお酒も美味しくマッチして、気分や好みによっての差があるだけのような気がする。山椒必須でテストしても面白いかも。山椒も日本酒との相性が素晴らしい事に気が付きました。


漫画家 ラズウェル細木さん

酒飲み庶民の心をくすぐる漫画で人気。第16回手塚治虫文化賞短編賞受賞。代表作に『酒のほそ道』(日本文芸社「週刊漫画ゴラク」連載中)、鰻漫画『う』(講談社「モーニング」全4巻)など。

好相性のモノは鰻も日本酒もどちらも口の中に残らずキレイになくなる。タレの甘さと甘口(旨口)のお酒の相性が良い。


プロが選んだうなぎに合う酒2016 ベスト3 !

第1位

11年連続No.1! うなぎに合う酒の西の「横綱」
西の関「手造り純米酒」純米[大分]

初回から11年連続で鰻との相性の良さ不動の一位に輝く「西の関 手づくり純米酒」。とろけるような上質の甘やかさと旨味、柔らかな酸のバランスが絶妙で、冷やでもお燗でもいけるお酒です。うなぎの美味しさを引き立て、さらにお酒も美味しくなる、双方がぴたりと一体化するような相性の良さをぜひご堪能ください。

【試飲コメント】

  • 鰻の旨味と酒の旨味が一体化してボリュームのある味わいになる。後味の余韻がおいしい。
  • まさにマリアージュ。鰻と日本酒それぞれの旨味が口中で心地よく溶け合うような印象。
  • 鰻の旨味、甘辛のタレ、お酒のふくよかさが見事に調和し、それぞれの旨味が引き立つハーモニーあり。

参考本体価格(税込8%)
1.8L・2,544円(税込2,748円)
720ml・1,140円(税込1,231円)
300ml・540円(税込583円)
180ml・370円(税込400円)


第2位

懐の深い生モトの実力発揮! うなぎに合う酒の東の「横綱」
大七「純米 生モト」生モト純米[福島]

大七「純米 生モト」
*お酒について詳しくはこちら

「燗酒日本一」としてもおなじみのお酒ですが、うなぎにもばっちり合います。生モト造りに秀でる蔵の、定番・生モト純米酒。

【試飲コメント】

  • 酒のやわらかさ、ふくらみにより、鰻の繊細な旨味が良く分かるようになり好相性。
  • 鰻の旨味、脂、香ばしさを大らかに包み込んでしまうお酒の奥深さあり。後味もやわらかい。
  • 酒の鰻の味わいが協調しあう感じ。生モトの酸と一体となり、まとまりがとても良い。

参考本体価格(税込8%)
1.8L・2,545円(税込2,749円)
720ml・1,273円(税込1,375円)
180ml・382円(税込413円)


第3位

熟成感がうなぎとマッチ!
賀茂泉「純米吟醸 朱泉本仕」純米吟醸[広島]

賀茂泉「山廃純米酒」
*お酒について詳しくはこちら

酒都・広島西条の蔵元の、純米吟醸酒。炭素濾過をしていないためうっすら黄金色をしています。ふくよかな旨味とコク、爽やかなキレが魅力で、冷やでよし、ぬる燗にしても美味し。

【試飲コメント】

  • 熟成感のあるやわらかい酒質が、鰻をがっちり受け止めて、酒が鰻を包み込むよう。
  • 酒の持つ複雑みが、鰻の濃厚な味と一体となり、濃さも見事にマッチしている。
  • お酒の持つ熟感と酸味が、鰻の旨味、香ばしさと一体となり相性が良い。

参考本体価格(税込8%)
1.8L・2,566円(税込2,771円)
900ml・1,323円(税込1,429円)
720ml・1,578円(税込1,704円)
180ml・371円(税込401円)


うなぎに合う酒ベスト3セット
日本名門酒会オリジナル「うな酒 3撰」


しおり

うなぎに合う酒上位3銘柄、西の関「手造り 純米酒」、大七「純米 生もと」、賀茂泉「純米吟醸 朱泉」の180mlミニボトルをセットに。最高の相性を示した三種のお酒それぞれの、うなぎを合わせたときの抜群の相性や、飲み比べてわかる味わいの違いの面白さを、お楽しみいただけます。トライアル・セットとしてもどうぞ。

*商品出荷:7月8日
*限定100セット、しおり付き

参考本体価格(税込8%)
180ml×3・1,123円(税込1,213円)


うなぎをさらに美味しくする名脇役三選

せっかくのうなぎをより美味しく楽しめる、名脇役の食品三品をご紹介。

標高 800mの限られた土地で栽培される山椒の驚くほど鮮烈な香味
飛騨山椒「山椒粉」


今回の試飲時にうなぎに合わせた山椒がこちら。この飛騨の「山椒粉」は、従来のイメージを覆す驚くほどの鮮烈な香りと爽やかな辛さを持ちます。
奥飛騨の標高800mの限られた地域で栽培される山椒しか強い香りを発しないという「飛騨・高原山椒」は、江戸時代には徳川将軍家にも献上されていたという記録も残る、いわばプレミアム山椒。フローラル系の上品な香りと鮮烈な辛味、少し遅れてピリピリする痺れがあり、後味は驚くほど爽快。この「香り・辛さ・痺れ」が損なわれぬよう、こだわりの製法で仕上げた山椒粉です。

「山椒」には、胃腸を温め、消化を促進する効果があり、漢方では胃腸薬としても用いられています。高温多湿で食欲不振気味の土用の時期に、栄養満点でたっぷり脂ののったうなぎを美味しく楽しむには、山椒が欠かせません。また、舌を痺れさせ、味覚を鋭敏にするサンショオールの効果で、旨味や甘味をより強く感じるので、うなぎや日本酒の味わいのボリュームが増します。

参考本体価格(税込8%)
10g・580円(税込626円)


うなぎとの定番の組み合わせに、本場奈良の酒蔵が作った奈良漬を
春鹿「奈良漬」(瓜・胡瓜)


うなぎに奈良漬けは、明治時代から定番の組み合わせ。酒粕を使った「奈良漬」は、うなぎの脂っぽさを切る効果があり、舌を一度リセットしてから再度、うなぎの脂分を楽しだり、食後の口中に残る脂っぽさを流したりと、いいアクセントになってくれます。また、近年の研究によると、奈良漬に含まれる抗酸化物質メラノイジンには、ビタミンやミネラルの吸収を助ける働きがあり、スタミナ源として愛されるうなぎの栄養分を、さらに効率よく吸収する手助けをしてくれるとか。
ここでご紹介するのは、奈良の「春鹿」蔵元がつくる「奈良漬」。酒蔵だからこそできる贅沢な踏み粕(純米から吟醸クラス)を使用し、国産の瓜と胡瓜を原料に、じっくり時間をかけて無添加で漬け込んだ、本場奈良の奈良漬です。歯触りの良さと、甘さの少ない複雑で深い旨味が魅力。奈良の歴史を感じさせる逸品です。

参考本体価格(税込8%)
各220g・1,030円(税込1,112円)


出汁香るふっくら「う巻き」をご家庭で
土佐食「卵焼だし 甘口醤油仕立て」


【材料】生卵Lサイズ3個、土佐食「だし巻き卵の素」45g・1袋、うなぎの蒲焼き適量
【作り方】
1)うなぎの蒲焼きをお好みのサイズにカットし、温めて、よくタレを絡ませておく
2)生卵3個に「だし巻き卵の素」を1袋加えて混ぜる
3)出汁巻き卵を焼く要領で、ひと巻目の中心にうなぎをのせ、あとは通常通り焼き上げる

うなぎの蒲焼きを卵でまいた「う巻き」は、子供も大人も喜ぶ嬉しい一品。出汁の風味と旨味、卵のやさしい甘味、うなぎの旨味とタレの味が渾然一体となって口の中でふくらみます。
出汁巻き卵で作る料亭の味を家庭で気軽に味わえる、出汁巻き卵の素をご紹介。土佐の地元で"香り鰹の味宗田"と言われるほど旨味が濃厚な、土佐清水産宗田鰹節からじっくり取った出汁をベースに、調味料を合わせた出汁つゆです。う巻きにはちょっぴり甘い「卵焼だし 甘口醤油仕立て」がおすすめ。本品一袋にLサイズの卵3個を混ぜ合わせて焼き上げるだけ。出汁香るふっくら「う巻き」をご家庭で手軽に楽しめます。

参考本体価格(税込8%)
45g×5袋・360円(税込389円)


 
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